2010年7月4日日曜日

[説教要旨] 2010/5/16「約束されたもの」ルカ24:44-53

昇天主日

初めの日課 使徒言行録 1:1-11 【新約・ 213頁】
第二の日課 エフェソ 1:15-23 【新約・ 352頁】
福音の日課 ルカ 24:44-53 【新約・ 161頁】

イエスさまは、私たちの罪の贖いのために、「私たちが受くべき死と苦しみを負い、十字架に渡され、神さまのみ旨を全うし、三日目に死から復活し、救いを成し遂げてくださいました。」〔式文:罪の告白の勧め〕そして、使徒言行録1章3節に記されているように、イエスさまは苦難を受けた後、御自分が生きていることを、数多くの証拠を持って弟子たちに示し、四十日にわたって現れ、神の国について話されました。この四十日間は、弟子たちにとって喜びに満ちた素晴らしい日々であったに違いありません。それはイエスさまの赦しと、慰めと、励ましを受ける日々だったからです。寄り頼むべき方を失い、飼い主を失った羊のように途方にくれ、意気消沈していた弟子たち。イエスさまの復活は、弟子たちにとっても、沈んでいた自分たちの心を蘇らせる復活の出来事だったのです。
 今週の福音書の日課で、イエスさまが天に上げられる前、弟子たちに使命を与え「あなたがたはこれらのことの証人となる」と告げています。「これらのこと」には、受難と復活だけではなく、「罪の赦しを得させる悔い改めが宣べ伝えられる」ということも含まれています。イザヤ書に記された神さまの呼びかけは、立ち帰ってもいないイスラエルの罪を神さまが一方的に赦し、立ち帰れと呼びかけています〔イザヤ44:22〕。この呼びかけを証しすることが弟子の使命なのです。弟子たちは単独で証しするわけではありません。イエスさまが送られる「父が約束されたもの・・・高い所からの力」、つまり聖霊が共に働いています。それを身に帯びるとき、人は変えられ、神さまに動かされることになります。
 イエスさまが弟子たちを祝福しながら、天へと上げられて行くのを目撃した弟子たちは、その姿を「伏し拝み」「大喜びで」エルサレムへと帰ります。天の祝福を受けたことが、真の礼拝と心を満たす喜びを起こさせます。喜びの大きさは天にある方の偉大さを反映しています。それは罪が赦され、救いと祝福が与えられた喜びです。この喜びに包まれた弟子たちは、神さまをほめたたえながら、エルサレムの神殿で父なる神さまの約束を待ち望みます。イエスさまの昇天によって天と地が結び合わされ、天からの祝福と地からの賛美が交差します。イエスさまの昇天は、単純にイエスさまと弟子たちの別れとなった出来事なのではありません、いっそう強く結びつくための出来事なのです。

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